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能力を磨く・AI時代に活躍する「3つの能力」/感想レビューなど

「これからAIによって、どのような職業が淘汰されるかについては、様々な形で語っているが、では、これからのAI時代において、「淘汰されない人材」となり、さらには「活躍する人材」となるためには、どのような能力を、どのようにして磨いていくべきかについては、あまり語っていない」ー 本書より ー

 

能力を磨く/田坂広志 著/PHP文庫

 

私は某ネットのショップでハンドメイド作品を細々と販売しているのですが、そこにしばらく前にAIによる商品の説明ができるようになりましたという案内がありました。

今までは、自分で作ったものは自分が一番よく知っているとばかりにスルーしていたのですが、先日初めてAIを活用してみました。

待つこと数分、思いもかけなかった名文による商品の紹介提案がありました。

それは素適な文章の羅列で、自分でも買ってみたくなるようなほれぼれとする文章でした。そこで早速活用すると、あっという間に商品の注文が・・・・。

「マジかぁ」

これには驚きましたね! AIの力を身近に感じた出来事でした。

 

高度知識社会で知的労働現場で働くには、

 

1.「基礎的能力」知的集中力と知的持続力

2.「学歴的能力」論理的思考力と知識の習得力

3.「職業的能力」直感的判断力と知恵の体得力

4.「対人的能力」コミュニケーション力とホスピタリティ力

5.「組織的能力」マネジメント力とリーダーシップ力

 

という5つの能力が求められるが、このうちの1の「基礎的能力」と2の「学歴的能力」は全く勝負にならず、近い将来AIに置き換わるといわれています。

 

労働人口が減少している今、それほど仕事に心配はないとおっとりとかまえている人も多いと思いますが、こんなことが今、世界中に現場で起こっています。

 

例えば米国のある企業では、顧客からの製品の修理依頼に対して、AIがその製品の詳細な設計情報をもとに、論理的に故障個所を調べる手順と、効率的な修理の手順を考え、その手順を現場の作業員に指示し、その指示に従って、作業員が製品を修理していくということが起こっています。

日本でも、ある地域の過去の交通情報と顧客動向を分析・学習することによって、AIが、その日、その時刻に、タクシーがどの道を流すと乗客を得る確率が高いかを運転手に指示し、やはり成果をあげています。

 

つまり、AIが人間を使って働かせているという逆転現象です。

著者は、こう語っています。

「急激な技術革新の嵐によって、いくつもの職業や産業が淘汰され、消滅してきたが、淘汰され、消滅した職業の人々には、実は「共通の特徴」があり、それは、

「持つべきときに、持つべき危機感を、持たない」

ということだと語っています。

 

さらに3の「職業的能力」の直感的判断力と知恵の体得力についても、今後AIが代替えできるようになると語っています。

その背景には「ディープ・ラーニング」(深層学習)と呼ばれる技術の実用化で、この技術と「ビッグ・データ」と呼ばれる大量のデータ処理技術を組み合わせることで、現在のAIは、人間の「直観的判断力」に相当する能力を発揮できるようになっているとのことでした。

 

例えば、ある地域での過去の犯罪データの分析と学習によって、AIが、その日その時刻に犯罪が起きそうな場所を予測し、その予測と指示に基づき、警官がパトロールをすることによって犯罪防止力を上げています。これはいわゆる「刑事の勘」というものでしょうか。

残るのは、

4.「対人的能力」コミュニケーション力とホスピタリティ力

5.「組織的能力」マネジメント力とリーダーシップ力

ですが、これこそこれからのAI時代に、人間にとって最も重要なAIには取って代わることができない能力ということになります。

 

実は、AIにとって最も苦手とするのが、「言葉を使わないコミュニケーション」なのです。

そして、人間のコミュニケーションの80%は、ノンバーバル(非言語的)だと言われています。つまり、眼差しや目つき、表情や面構え、仕草や身振り、姿勢やポーズなど、言葉以外によるもので伝えているのだそうです。

 

これには直近でも、思い当たることがありました。

散歩をしていた時、とても素敵だなと思うようないい犬を連れて散歩をしている見知らぬ人とすれ違いました。

私はべつにそのことを言葉に出して言ったわけでもありません。

が、その人はすれ違う時、「どうも」とうれしそうに会釈をしたのでした。

これはつまり、こちらの考えていることがノンバーバルで伝わっていたのでしょう。

 

その他、本書の後半分では、AIには決して真似ができない人間だけが持つ高度な能力はどのようなもので、それをどのようにして磨いていくべきかについて、詳しく解説がされていますので、一読をおすすめしたいと思います。

 

そして、AIには決して真似のできないものとして、生身の人間の「共感力」を著者はあげています。

「それは、人間の持つ、喜びや悲しみ、楽しさや苦しさ、安心や不安、友情や孤独、愛情や憎悪、といった生身の感情を共有することは、AIは機械である限り、そこには感情は無く、原則的にできない。」

その共感力は、苦労や逆境を経験することで育まれるので、

「人生において与えられる、すべての逆境には、深い意味がある」

と、著者の田坂広志氏が語っているのが特に心に残りました。

 

 

 

 


能力を磨く AI時代に活躍する人材「3つの能力」 [ 田坂広志 ]

 

 

 いつもありがとうございます。

 

 

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