「探梅」という季語があります。
冬に早咲きの梅を求めて山野に出かけることをいい、梅林や庭園の梅を観る「観梅」とは趣きが異なるようです。
昔は今よりももっと寒くて、また家屋にも隙間風があって暖房器具もあまり効かなかったのでさらに寒かったのではないでしょうか。だからこそ、春の訪れを心待ちにする気持ちも、現代よりももっと強かったような気がします。
とはいえ、昔の人はなんと風雅なことをしたのでしょう。
私も「探梅」のまねごとをしたくなり、近くの山野へ出かけてみました。
しかし住んでいる所は関東平野のど真ん中。近くにはめぼしい山もなく、とりあえず川辺の土手や田畑へ行ってみました。
いつかの川べりの梅の木は河岸工事のため、梅の木がすっぽりと消えていいました。
つぎに校舎裏にある梅の木は、どれも蕾が固く一輪の花もありません。
さらにその先に進んでいくと、土手近くの小さな畑の真ん中に梅の木が数本あり、ここも固い蕾ばかりでしたが・・・・よく見れば、あっ、ありました。
一輪だけ、白い梅の花が。

探梅や残る蕾も白き梅 瑚幸
たんばいやのこるつぼみもしろきうめ こゆき

探梅〖冬の季語・生活〗梅探る・探梅行・春信・春の便り
まだ冬の内に春の香りを探しに出かけます。それまでの「梅探る」よりは積極的な気持ちの表れともいえます。
春を知らせる花、梅を訪ねるので「春の便り」や「春信」ともいいます。
「一物仕立て」の句に挑戦してみました。
中七の「残る蕾も」の「も」で、すでに咲いている花があるんだなと分かります。
それは白い梅の花で、だからまだ固く残っている蕾もみんな(赤く見えるけれど)、これから白い花を咲かせるのだろう・・・となります。
俳句はちょっと、謎かけのようなところがありますね。
一物仕立ての句は、季語だけを詠んで作る句で、全体の俳句の4~5パーセントしかないそうです。
プレバトの「マックフライポテト」の兼題で一句です ♪
探梅やマックポテトの香のほのか 瑚幸
たんばいやまつくぽてとのかのほのか こゆき

同じ「探梅」で、取り合わせの句で詠んでみました。
これは季語と、それ以外の12音が、季語とは関係のない内容を合わせて作ります。
兼題の「マックフライポテト」が季語ではないので、必然的に取り合わせの句になりますね。
「探梅」なので、この香りはテイクアウトしたポテトになるでしょうか。
「ほのか」の3文字で、距離感を出してみました。
ほのかに香るのは、まだそれほど遠くまで来ていないその辺の野辺だから。また言外に、ほのかに香るのであれば、
またほのかに未だ温かさも感じられるのではないのだろうかと想像していただけるといいのですが……。
いつもありがとうございます。